2016年のHardstyle 聴いておきたい50曲
2016年にリリースされたHardstyle/Rawstyleの中から聴いておきたい50曲をまとめました。
まとめるのに非常に時間がかかってしまい今更感が尋常ではありませんが、2016年にリリースされたHardstyleやRawstyleの中から「これは外せない」と思う曲を50曲選びました。50曲という数にはキリが良い以外の理由はありません。
自分個人の好みというよりも、なるべく客観的な評価(クラブで良くプレイされていた、SNSで評判だった、Hardstyle.comのチャートでTOP10に入っていた、等)を参考にしながら選んでみたつもりです。とはいえ、主観を完全に捨てるのは無理ですし、自分で決めておきながら「50曲」に絞り切るのは相当苦労しました。それゆえ、「この曲が入っていないのはおかしい」と思われる方もいるかもしれませんが、ご了承ください。
膨大な数ゆえ、いつもの記事のようにプレビューを埋め込まず、リンクのみ掲載することにしました。それではご覧ください。
2016年にリリースされたHardstyle 50選
Razihel - Legends (feat. TeamMate) (Zatox Remix) (16/02/04) [Monstercat]
Youtube : https://www.youtube.com/watch?v=VzDRZXeulRo
カナダの人気レーベル「Monstercat」よりリリースされたTrapのHardstyleリミックス。当初フリーリリースでしたが、今は各種ダウンロードサイトでの購入でのみ入手できるようです。エモーショナルなボーカルと高揚感のあるメロディから人気のある一曲で、この間のZatox来日時にも本人がプレイしていました。
Jebroer feat. Stepherd, Skinto, Jayh - Banaan (Ruthless Remix) (16/02/05) [Nouveau Riche Music]
Soundcloud : https://soundcloud.com/ruthlessnl/jebroer-banaan-ruthless-remix-stepherd-skinto-jayh
2014年のTrapをリミックスした曲。リリース当初はキックのイカつさからベースミュージックとRawstyleをクロスオーバーさせた今までにない曲だと興奮していましたが、今聴いたら正直Rawstyleとは思わないかも。それくらい最近はキックがゴリゴリした、いわゆるFreestyleと呼ばれるようなHardstyleが近頃増えてきたのかもしれません。
Coone - Deception (Reverze Anthem 2016) (16/02/22) [Reverze]
Youtube : https://www.youtube.com/watch?v=vltnxO2o4ao
ベルギーの屋内Hardstyleフェス「Reverze」のアンセム。リバースベースキックからメロディ・音使いからオールドスクールなHardstyleの雰囲気が漂う一風変わったアンセムでした。
Shockwave & Anklebreaker - Free (16/02/24) [X-Bone]
Soundcloud : https://soundcloud.com/xbonerecords/shockwave-anklebreaker-free-xbone076
2016年には通算100回目のリリースを迎え、それ以降も衰える事なくハイペースで曲を出し続けているX-Boneからはどの曲を挙げるか非常に迷いましたが、ひとまずX-Boneらしい王道的なEuphoric Hardstyleとして完成されているこの曲をご紹介します。あとはもうキリがないので…
Sub Zero Project and Sub Sonik - Headbanger (16/02/29) [Anarchy]
Soundcloud : https://soundcloud.com/dirtyworkzofficial/sub-zero-project-sub-sonik-headbanger-official-hq-preview
それぞれ大活躍している若手Rawstyleアーティストらによるコラボ。2組ともみるみる頭角を現してきました。Rawstyleにしては珍しいキャッチーなメロディが特徴。
Zatox & TNT Ft. Dave Revan - Ready to Rage (16/03/04) [Unite]
Youtube : https://www.youtube.com/watch?v=Virs2Q3L6Ho
ブレイクのハードロック調なリフがかなり印象に残ったこの曲。Unite Recordsも去年の6月くらいからすっかり動きがなくなってしまってます。
Wasted Penguinz - It's Our Moment (16/03/07) [Dirty Workz]
Youtube : https://www.youtube.com/watch?v=Xjt3-5j1Jo8
11月には2ndアルバム「Clarity」 をリリースしたWasted Penguinz。美しいEuphoric Hardstyleサウンドが凝縮された一枚でしたが、この曲は昨年の彼らのリリースの中でも一際評価の高い曲だったのではないかと思います。
Crypsis and DV8 - Stand Our Ground (Qapital Anthem 2016) (16/03/11) [Q-Dance]
Youtube : https://www.youtube.com/watch?v=z7TnqXtkOX0
4月にアムステルダムで開催された屋内最大級のRawstyleフェス、Qapital 2016のアンセム。シリアスかつダイナミックな展開やDV8の力強いボーカルがまさにQapitalの持つイメージとマッチしている名曲。
Cyber - This Is Cyber (16/03/25) [Dirty Workz]
Youtube : https://www.youtube.com/watch?v=IMnOBzVmbvw
Defqon.1のEPに参加したり、Freaqshow Anthemを担当したりと2016年はCyberにとって飛躍の年でした。This Is Cyberはタイトルの通りそんな彼を象徴する一曲で、(プレビュー動画には入ってないけど)リバースベースキック・ダブステップも巧みに取り入れつつ得意のメロディアスな展開に落とし込んでいます。
Atmozfears ft. David Spekter - Keep Me Awake (16/05/06) [Scantraxx]
Youtube : https://www.youtube.com/watch?v=wtfKF-BIaEM
2015年にQlimaxアンセムを担当しアーティストとしてさらに一段階高みに登りつめた感のあるAtmozfears。5月にリリースされた「Mini Album」は、Releaseでもボーカルを務めたDavid Spekterと再び手を組んで作られたこのトラックを筆頭に非常に質の高い内容でした。
Dj Thera ft. Yuna-X - Starfleet (16/05/11) [Theracords]
Youtube : https://www.youtube.com/watch?v=VSeoZdy3Y8c
Theracordsのボス、Dj Theraは5月にフルアルバム「The New Era」をリリースしていました。彼ならではのスタイルである壮大かつメロディアスなRawstyle(≒Rawphoric, Euphoraw)を貫き切った内容。Yuna-Xの美しいボーカルをフィーチャーしたこの曲が中でもお気に入りでした。ところであのアイアンマンみたいなコスチュームはいつまで続けるんだろう。
Phuture Noize - The Worlds Beyond (16/05/12) [Anarchy]
Youtube : https://www.youtube.com/watch?v=PPNNUbN_tZs
2015年に解散し、2016年以降Marco一人で本格的に活動を再開したPhuture Noizeでしたが、本当に一年中目が離せないというほどに良い曲を作りまくってましたね。アートワークもMarco自身が手がけたことで知られているこのThe Worlds Beyondのように独自の世界観を持ったユーフォリックな曲からユニークな音使いの曲まで、様々なRawstyleでもって我々を楽しませてくれました。近々リリースされるアルバムも見逃せません。
Bass Modulators - Dragonblood (Defqon.1 Anthem 2016) (16/05/16) [Q-Dance]
Youtube : https://www.youtube.com/watch?v=AlwISlNqyrw
説明不要のDefqon.1アンセム。Defqon.1のアンセムはどのHardstyleフェスのアンセムよりも注目度が高いのではないかと思います。過去曲も名曲揃いなので毎年毎年これまでの曲と比較されるんだけど、なんだかんだ毎年好きになるっていうのがDefqon.1アンセムだなと。というわけで2016年も名曲でした。
Coone & Hard Driver - It's All In The Game (Official Intents Festival 2016 Anthem) (16/05/18) [Dirty Workz]
Youtube : https://www.youtube.com/watch?v=akdq0Z1UC6Q
6月にオランダで開催されたフェスのアンセム。HardstyleとRawstyleを見事にクロスオーバーさせていて、さすがCooneとHard Driverと言わざるを得ない。2016年以降Hardstyle系のアーティストとRawstyle系のアーティストによるコラボレーションが度々見られるようになったと思います。
The Chainsmokers - Don't Let Me Down (Hardwell & Sephyx Remix) (16/05/20) [Disruptor]
Youtube : https://www.youtube.com/watch?v=yHd_aD8Hmfw
2016年上半期にはDJ Magのランキングで2年連続1位に輝いたこともある著名なEDMプロデューサー、HardwellがHardstyleシーンにアプローチしていたことがしばしば話題になってました。自身の主宰するPodcastでHardstyleを紹介したり、「Pussy Lounge」に出演してHardstyleやHardcoreをプレイするだけには飽き足らず、Dirty Workzの若手アーティスト・SephyxとコラボしてHardstyleリミックスを製作したことには大いに驚かされました。Atmozfearsとの合作(All That We're Living For)もまだリリースされていない状態なので2017年もまだまだ動きがあるかもしれません。
Crude Intentions - INSAN3 (16/05/27) [Foolish]
Youtube : https://www.youtube.com/watch?v=RKnapUxp1RY
2015年末にFoolishより突如現れたCrude Intentions。バンギンなキックと頭のネジが外れたノリが特徴的で、昨年も名だたるアーティストが参加しているレーベルの中で埋もれることなく目立ってました。この曲もだいぶバカですが、同EPに収録されていたRoyal Sとの合作「ARC4D3」もチップチューン・サウンドを取り入れたHardstyleでとても斬新。
Psyko Punkz ft. Massive New Krew - Ninja (16/05/30) [Dirty Workz]
Youtube : https://www.youtube.com/watch?v=ZTMUR0mCrxo
日本中のHardstyleファンを驚愕させたこの曲。日本で活躍するHardstyleユニット、Massive New KrewがまさかのPsyko Punkzとのコラボレーション。Psyko Punkz感はありながらも和風、というかオリエンタルな雰囲気漂うリフ。ちなみにMVのロケ地は栃木県日光市にある江戸ワンダーランドだそうで、MNKのお二人も出演されてます。
The Prophet - Caramba! (16/05/30) [Scantraxx]
Youtube : https://www.youtube.com/watch?v=-06PzCM5Okc
昨年にはDJ活動30周年(!)を記念したパーティを開催したThe Prophetによるロングヒットトラック。Hey-hoしろと言わんばかりのリバースベースキックとスクリーチからも伝わってくるようにフェスのバイブスを思いっきり詰め込んだ曲です。ボーカルを担当しているのはRob Geeで、昨年の来日時にも本人が使っていました。Prophet本人がHardcoreにセルフリミックスした「Caramba! (The Prophet's Tequila Hardcore Mix)」もヤバい。
Frequencerz & Tartaros Feat. MC Jeff - Wolfpack (16/05/31) [Roughstate]
Youtube : https://www.youtube.com/watch?v=MiI-3DboqQQ
3月末にリリースされたFrequencerzの1stアルバム「Medium Rare」は名盤でした。この「Wolfpack」を筆頭にエモーショナルかつクールなRawstyleが数多く収録されていて、Hardstyleは好きだけどRawstyleはあんまり聞かないっていう人にもとっつきやすい内容になっていると思います。
Da Tweekaz & Refuzion - Good Vibes (16/06/01) [Dirty Workz]
Youtube : https://www.youtube.com/watch?v=omLzUrziOWw
Da Tweekazは話題になったトラックが多すぎて絞るのに苦労したというか。とりあえず自分の特にフェイバリットな曲を挙げます。ハイトーンな女性ボーカルと高揚感あるメロディがリリースされた時期にピッタリのHardstyle。
TNT feat. Popr3b3l - I'm Raving (Old School Mix) (16/06/03) [Titanic]
Youtube : https://www.youtube.com/watch?v=w5A_KqS8J7U
爽やかなOriginal Mixも良いですが、Old School Mix特有のテラーシンセと強烈に重たいキックは一度聞いてからというもの未だに飽きがこない。Darren StylesによるUK Hardcoreリミックスも後々リリースされて幅広い層に愛されている曲。
Dr. Rude - Batman Attack (16/06/06) [HARD with STYLE]
Youtube : https://www.youtube.com/watch?v=LGohxpZf0lQ
2014-15あたりのDr. RudeはHard Drop一本っていう印象が強かったんですがApocalypseあたりから雰囲気が変わってきて、Hard Dropをやりつつも最終的にエモーショナルで格好良いメロディが映えるような展開の曲が増えてきました。2016年のHARD with STYLEリリースの中でも一押しの曲です。
HwSは2017年に入ってから出てくる曲のスタイルがガラッと変わりつつあり、2015-2016年のリリースに見られたようなTrapやらEDMやらを絡めた曲も出てこなくなりそうです。あれはあれで面白くて好きでしたが。
Max Enforcer, Frontliner - WKND (16/06/20) [Lose Control Music]
Youtube : https://www.youtube.com/watch?v=Gt5OO9pE-1E
正直な話リリースされた当初は物凄い格好悪い曲だなと思っていたんだけど、野外デイイベント映えしそうな爽やかな女性ボーカルとハッピーなメロディが気持ち良くて、最終的に好きになってしまった曲。Even More BassだとかWildstylezが2015年にリリースしていたアルバムのExtended Versionに収録されていたGet Downを除けばMax Enforcerの2016年唯一の新曲です。
Audiofreq - Stingray (16/06/27) [Audiophetamine]
Youtube : https://www.youtube.com/watch?v=98Jhy80iLXQ
新レーベルAudiophetamineを自ら立ち上げたAudiofreq。「100%PURE 毒の音楽」なるサブタイトルを引っさげたこのレーベルよりリリースされたアルバム「Audiology」では、HardstyleのみならずDrum & Bassなど他ジャンルにも意欲的に挑戦していたのが印象的でした。この曲はそんなアルバムが出る前にリリースされたEPに収録されていた曲ですが、メロディアスなブレイクを吹き飛ばすようなドロップで思わず目が覚めます。
N-Vitral featuring Delete & Mike Redman - New World Order (16/06/27) [The Third Movement]
Youtube : https://www.youtube.com/watch?v=5arT1cxZMgA
HardcoreアーティストN-Vitralがリリースしたアルバム「Louder Than A Bomb」に唯一収録されていたRawstyle。Deleteもビックリするような曲ばっかりリリースしてましたけどHardcoreファンでもある自分としてはこの曲を挙げずにはいられない。Industrial Hardcoreの無機質な雰囲気と(特にDeleteが作る)ダイナミックなRawstyleのノリが見事に融合。
Zatox - Sunlight (16/07/04) [Mainstage Music]
Youtube : https://www.youtube.com/watch?v=cLv3qLf6-Cw
EDMシーンのトップアーティスト、W&Wが主宰するMainstage Musicより初めてZatoxがリリース。このレーベルからはたまにHardstyleアーティストが曲を出してきます。ミニマルなドロップがクセになりますが、先日の来日公演ではローリングベースを用いた(おそらく自身による)Psytrance Editをプレイしていてこれまた良かった。
Digital Punk & Radical Redemption - Protest Of Indignation (16/07/06) [A2]
Youtube : https://www.youtube.com/watch?v=kBS9-MClUKI
Thera・Phuture Noize・B-Frontといったようなアーティストが手がけるようなユーフォリックなRawstyleとはまた違った壮大さがあって、Youtubeにプレビューがアップされた当初衝撃を受けたのを覚えてます。あくまでもRawstyleの範疇の中でとびきりキャッチーなメロディを作ってくれた感じが斬新でした。ちょっと異色ではあるけど2016年のRawstyleを代表する一曲といっても過言ではないはず。
DJ SNAKE, Yellow Claw - Ocho Cinco (16/07/15) [Polydor Associated]
Spotify : https://open.spotify.com/track/2I82ykJMwAmpmSt5uaFVaj
Hardstyleのシーン外からのアプローチではあったものの、2016年のHardstyleを語る上で外せない曲がこちら。元々EDMやBass Musicのシーンで活躍しているアーティストゆえ、この曲はベースミュージックファンにも(というか主に?)大ヒットしていて、日本でもHardstyleキックがガッツリ鳴ってるドロップに発狂するオーディエンスを至る所で観測することができました。日本からだと公式でまともに試聴できるのがSpotifyくらいしか無かった。
Mark With a K & Warface ft MC Alee - Fear Of The Dark (16/07/19) [Noize Junky]
Youtube : https://www.youtube.com/watch?v=IJClxHDHTk4
TekstyleとRawstyleシーンのトップアーティストによる奇跡的なコラボレーション。TekstyleらしいクレイジーなウワモノとWarfaceのパワフルなキックが見事にマッチしています。Alive At NightのインタビューでもTekstyle以外ではRawstyleが好きだと発言していたMark With a Kは、2016年に入ってから従来のTekstyleのキックとは一味違うエッジの効いたアタックを用いていたりとRawstyleに寄せた音作りを行っていて、Tekstyle界に新たな風を吹かせています。
Noisecontrollers and Bass Modulators - See The Light (16/07/21) [Q-Dance]
Youtube : https://www.youtube.com/watch?v=QPmHkHLeD0M
2015年「Rocked Up」のヒットを皮切りに、その後Q-danceの主催するHardstyle Top 100において「Solar」で1位を獲得したNoisecontrollersとBass Modulatorsによるユニット、「NCBM」の2016年は7月にミニアルバム「Chapter One」をリリースしたのみに留まりました。「のみ」といってもミニアルバム自体すごく良い内容だったんだけど、もっと聴きたかったという意味で2017年は「Chapter Two」に期待したいと思います。
Coone ft. David Spekter - Faye (16/07/29) [Dirty Workz]
Youtube : https://www.youtube.com/watch?v=QtYDvqJgQqo
Coone3年ぶりのアルバム「Less Is More」からどれを選ぶか、粒揃いゆえ結構迷ったんですが、Coone自身が「今まで作ってきた中でも一番エモーショナルだ」と言っていたこの曲にしました。自分の娘に捧げた曲でもあるらしく、曲の結びに赤子の声が挿入されているのがまた感動的。
Frequencerz - Die Hards Only (Q-BASE Anthem 2016) (16/08/05) [Q-Dance]
Youtube : https://www.youtube.com/watch?v=GsBCgsiOEaE
9月に開催された屋外Hardstyle/Hardcoreフェス、Q-BASE 2016のアンセム。やっぱりFrequencerzの曲はクールだ、と思わされる曲。この勇ましさ溢れるメロディは彼らならでは。
Ran-D ft. LXCPR - United (Official Decibel 2016 anthem) (16/08/08) [b2s]
Youtube : https://www.youtube.com/watch?v=ZJ7IsaOvhkw
2016年には15周年を迎えたDecibelのアンセム。これまでの渋い声ネタからLXCPRによるノリの良いMCに変わりました。あの重厚な感じも好きだけど、これはこれで熱気を感じる。Ran-DによるHardstyleとRawstyleの間を行くような曲作りも素晴らしい。
Showtek vs Technoboy & Tuneboy - Mellow (16/08/12) [Dutch Master Works / Skink]
Youtube : https://www.youtube.com/watch?v=hyCK8QBOh_I
今やEDMシーンで活躍しているShowtekが、TNTの二人と組んで久しぶりにリリースしたHardstyle。まさしくメロウな心地良いメロディとボーカルが美しいです。Hardstyle現役時代のShowtekを知る人たちにとっては結構賛否両論ある曲でもあるようですが、何にせよ2016年の重要なリリースの一つだと思います。
D-Block & S-te-Fan - Everything Changed (Official WiSH Outdoor 2016 Dedicated Anthem) (16/08/17) [Scantraxx Evolutionz]
Youtube : https://www.youtube.com/watch?v=UeNhPhx1F2I
メキシコ・オランダ・イタリアの三ヶ国で5月から9月にかけて開催されたというWiSH Outdoor 2016のアンセムです。2015年のBeautiful World (D-Block & S-te-Fan Remix)を彷彿とさせるような美しさがあります。ちなみにDBSTF名義でのEDM Mixも同時リリースされました。
Hard Driver - #NOSLEEP (16/08/24) [Dirty Workz]
Youtube : https://www.youtube.com/watch?v=SDJYfwog4sc
昨年「#NOSLEEP」というプロジェクトをスタートさせ、EPを三度に分けてリリースしていたHard Driver。レッドブルを片手にスタジオに座っているアートワークがユーモラスだったけど、実際EPだけでなくかなり多作な一年でした。本当に寝なかったのでしょう。3作のEPの後シングルでリリースされたこの曲はプロジェクト名を冠しているだけあって名曲。また同名のアルバムも今年5月に発売される予定だそうです。
Da Tweekaz x Code Black x Paradise - See The Light (16/09/01) [Dirty Workz]
Youtube : https://www.youtube.com/watch?v=pm6F3OOz2lQ
Happy Hardcore / UK Hardcoreファンにはおなじみのトランスの名曲「Paradise - See The Light」がDa TweekazとCode BlackらによってHardstyleにリミックスされました。Da Tweekazはこの他にもHappy Hardcoreの名曲「Paul Elstak - Luv U More」のリミックスも11月にリリースしていて、往年のハピコアファンにはたまらない状態でした。
Psyko Punkz - Spaceship (16/09/09) [Q-Dance]
Youtube : https://www.youtube.com/watch?v=JbaRCA_Y9vg
Psyko PunkzはDefqon.1 2016を最後に片割れであるSvenがライブ出演を休止したことが話題になりましたが、楽曲制作には携わっているらしくトラック自体のクオリティは全く衰えていないです。解散後「Rise Of The Restless (The Qontinent Anthem 2016)」に次いでリリースされたこの曲は切ないメロディに乗せられたWietseのラップがクールで、非常に評価の高い曲になっています。
Audiofreq, Code Black and Toneshifterz - Dragonblood (Defqon.1 Australia Anthem 2016) (16/09/09) [Q-Dance]
Youtube : https://www.youtube.com/watch?v=Hi-rmTvvvek
オランダ版Dragonbloodに負けず劣らず力強くかつ美しいDefqon.1オーストラリアのアンセム。AudiofreqとCode Blackといえば、二人によるユニット「Bioweapon」が4,5年ぶりに活動を再開させたことも話題になりました。今のところEmporium 2016のアンセムとEPをリリースしてからというもの、下半期はこれといった活動も無かったので、今年以降どうなっていくのか気になります。
Brennan Heart, TNT - It's My Style (16/09/13) [WE R]
Youtube : https://www.youtube.com/watch?v=7-h0hvhVsvs
6月にBrennan Heartがリリースしたアルバム「I Am Hardstyle (The Album)」に収録された後、9月にフルレングス版が登場。リバースベースキック、ダイナミックなメロディとボーカル、そしてパンチの効いたキックと、王道Hardstyleの良さが詰まった一曲だと思います。
Davoodi - Boom Bap (16/09/27) [Wolf Clan]
Youtube : https://www.youtube.com/watch?v=Lo0AQEHvKpk
2016年3月よりDirty Workzのサポートを受けてスタートした新レーベル「Wolf Clan」。Low RiderzやAlex KiddによるTrapを取り入れたダーティなHardstyleがメインでしたが、Tekstyle方面で活躍しているDavoodiのこの曲はもはやHardstyleではないくらい滅茶苦茶にやっていて最高でした。
Coone - Rise Of The Celestials (Qlimax Anthem 2016) (16/10/14) [Q-Dance]
Youtube : https://www.youtube.com/watch?v=K2YRJdycGzk
11月に開催された屋内最大級のHardstyleフェス、Qlimax 2016のアンセム。「Q,L,I,M,A,X」と、アルファベット一文字ずつ叫んで煽っていくスタイルが今までのアンセムにはなかったところで、そこは好みが分かれそうというか自分は実際あんまり好きじゃないんですけど、そこがどうでもよくなるくらいメロディが格好いい。2014年以降のQlimaxアンセムはどれも荘厳で力強い雰囲気があって好きですね。Cooneは今年多くのアンセムを手がけていました。アルバムもリリースしているわで凄い年だった。
Alien T - Weapon zero (16/10/17) [Sector Zero]
Youtube : https://www.youtube.com/watch?v=ia1kTAxXBNU
イタリアの老舗Hardcoreレーベル・TraxtormからRawstyle寄りなHardstyle専門のサブレーベル「Sector Zero」が新たに登場したのも驚かされたことの一つ。最初にリリースされたEP「Roots of Tomorrow」には以前から遅めのHardcoreを作っていたAlien Tや、Blackout Recordsから曲を出していたWicked Mindsだけでなく、Bloodpeak、Maad and Flame、Beatwallといった聞いたこともないメンツが参加していて、どうやらTraxtorm周辺のHardcore プロデューサーの別名義らしいと噂されていましたが、未だに正体は掴めず作品もこのEPに収録されていた一曲のみ。Sector Zeroが始まってからというものTraxtorm自体からもWicked MindsやWild Motherfuckers(ZatoxとTatankaのユニット)がリミキサーとして参加していたりとHardstyleとの絡みが増えてきました。
Luminite & MC Focus - #FearTheGear (Suppression Anthem 2016) (16/10/19) [Gearbox]
Youtube : https://www.youtube.com/watch?v=ZIUooxIPEcY
Hardstyle/Rawstyleレーベル、Gearbox Digitalが開催していたパーティのアンセム。Gearboxサウンド全開って感じのアグレッシブなキックがたまらないRawstyleです。Luminiteは同年にオナラめいた音をサンプリングした曲とかも作っていてだいぶどうかしていた。
Destructive Tendencies & Warface - Release The Kraken (16/10/21) [Hardcore Blasters]
Youtube : https://www.youtube.com/watch?v=dUxLNqM4zsc
2017年のMasters Of Hardcoreアンセムを担当したりと大活躍中のHardcoreユニットDestructive Tendenciesがリリースしたアルバム「Slaves To The Darkness」に収録されていた曲で、RawstyleとHardcoreを見事にクロスオーバーさせた傑作です。RawstyleといってもBPM幅が165~180とかなり早いですが、これも2016年のリリースでハズせないRawstyleの一つ。
Dr Phunk - B.T.F.U. (16/10/21) [Foolish]
Youtube : https://www.youtube.com/watch?v=yQXqvOl9rcE
Freestyleのパイオニアの一人であるDr Phunkがリリースしたアルバム「Phunked Up」は「Freestyleとは何であるか」を理解する上で欠かせない一枚。Hardstyleを主軸にTrap, Rawstyle,Hardcoreへと節操なく、もとい柔軟にアプローチしていて、Freestyle系のHardstyleはこれ以上どう展開していくんだろう感がちょっとあります。それくらい充実したアルバムでした。
ところでDr Phunkは「Freestyleはジャンルのことではなく、プレイスタイルのことを指している」と語っていたけど、FoolishやPowといったFreestyle志向のレーベルがこれまで安定してリリースを行っているのを見ると、もはや一つのジャンルとして確立されたといっても過言ではないんじゃないかと思えてきます。とはいえ「これがFreestyleだ」と定義できるかというと難しかったりするんですが。
T.C.C. - Hostile Environment (16/10/24) [Theracords Classics]
Youtube : https://www.youtube.com/watch?v=ebJqUI9Z098
Theracordsが新たに始めたサブレーベル「Theracords Classics」の1stリリースで、まさしく(最近自分がハマッている)初期のTheracordsを彷彿とさせるトラック。T.C.C.はTheracords Classics Collectiveの略で、Alive At Nightによると初期のTheracordsやTherabyte(2009年から2013年までの間活動していたサブレーベル)のメンバーによる合同名義らしく、具体的に誰が参加しているのかは(恐らく)明らかにされていません。
ANDY SVGE - Gravity (16/11/07) [Q-Dance]
Youtube : https://www.youtube.com/watch?v=d9AKbaeecKI
Q-Danceによって開催された人気投票「The Q-Dance Hardstyle Top 100 of 2016」で見事1位を獲得した曲。WaveriderがANDY SVGEという別名義でリリースした最初の曲で、Defqon.1 2016のコンピレーションEPに収録された段階では誰なのか全く見当がついていなかったため、この曲のヒットと1位の獲得はかなり意表を突かれました。
Gunz For Hire - No Mercy (16/11/23) [Roughstate]
Youtube : https://www.youtube.com/watch?v=gfFOjnRLw8M
Ran-DとAdaroによる大人気RawstyleユニットことGunz For Hire。G4HはPlata O PlomoとかExecutioner Styleだとか曲が出るたびにヒットさせていた印象があるけど、やっぱり待望のリリースという意味ではこの曲ですね。火炎放射器が似合うRawstyle 2016 No.1。
Syren & Nadia Qualita - Fiore (16/11/25) [VNTG Records]
Youtube : https://www.youtube.com/watch?v=StGa8E6bLJ8
最後に載せるのがこの曲っていうのは変な感じもしますが、2017年現在のHardstyleのトレンドへと繋がっていくと思うので外せないかなと思いました。今「Psystyle」と呼ばれているようなHardstyleとPsytranceを掛け合わせたスタイルは2016年後半あたりから徐々に火がついてきたという感じで、今年になってからはTNTやSub Zero Projectといった著名なアーティストも既にそういったスタイルの曲をリリースしていますね。この曲を作ったSyrenはそんなブームが起こる前からPsystyleのブートレグをSoundcloudにアップしていたアーティストの一人で、レーベルからのオフィシャルなPsystyleのリリースもこの曲以前で見かけたことが無かったので(探せばあったかもしれないけど)、個人的にはマイナーながらエポックメイキングな曲なのでは?と思っています。
あとがき
以上50曲でした。お疲れ様でした。
2017年もすでに1/3が過ぎようとしており、YoutubeやSoundcloudに毎日のようにプレビューがアップされる中で様々なアーティストによるアルバムリリース、アンセム製作、コラボレーションなどが続々とアナウンスされていて、リスナーとしては嬉しい悲鳴があがる日々が続いています。
個人的には、新しく出現した「Psystyle」や、Hard With Styleに見られるようなクラシックなスタイルへの回帰、そしてRawstyle方面ではGearboxに代表される「Extra Raw」とも呼ばれるような非常に個性的かつ暴力的なキックが売りのRawstyleが最近のトレンドだと思っていて、このあたりが今後どのように流行り廃りしていくのかが気になっており、楽しみでもあります。
というわけで、これまたあまりにも今更ですが、2017年のリリースにも期待していきたいと思います。