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【DJ Mix】#ロースタイルベストテン2017 上半期 をかつて制作しました

 2017年の上半期にリリースされたRawstyleの中からお気に入りの曲を10曲選び制作したDJ Mix「#ロースタイルベストテン2017 上半期 (uniyama Selection)」をひと月以上前にMixcloudにアップしていたので、こちらにも掲載します。 選曲等に関する詳細は続きをご覧ください。

 

 

前回に引き続き、7月半ばごろに作った2017年度上半期Rawstyleベストテンmixに関する雑感です。ちなみに「ハードスタイルベストテン」とは都内を中心にDJとして活動している胃薬(E.gu-3)さんが発案したもので、2017年の上半期(1月〜6月)にリリースされたHardstyleの中から好きな曲を10曲選んでMixを録り、参加者各々がmixcloudにアップして半年を振り返るという、日本の一部ハードスタイルファンの間でしめやかに行われている風習のことを言います。

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自分は欲張りなので、前回同様HardstyleとRawstyleでそれぞれ別にベストテンを制作しました。今回はそのRawstyleのベストテンに選ばれた曲等に関する紹介になります。

 

01. Phuture Noize - The Temple (17/02/16) [Dirty Workz]

2015年にユニットを解散し、Marco単独のプロジェクトとなったPhuture Noizeはソロとしては初のフルアルバム「Pursuit of Thunder」を今年4月にリリース。「Pursuit of Thunder」は全体的にTrapなどの要素を取り入れながら彼独特の退廃的な世界観を強く感じることのできる非常に濃い内容の作品でした。この曲はアルバム発売に先駆けてシングルで販売されたものですが、Phuture Noizeらしいユーフォリックなメロディがお気に入りです。

 

02. Unresolved - Diablo (17/06/26) [Gearbox]

2017年の上半期のHardstyleシーンにおけるトレンドと言えばPsystyleでした。HardstyleではトライバルなPsystyleが多く作られていましたが、Rawstyleと組み合わせるとここまでダークな曲になるというのが面白い曲。

 

03. Warface - Live For This (17/01/11) [End of Line]

メタルコアバンド・HatebreedのLive For ThisをサンプリングしたRawstyle。前半の切れ味の良いスクリーチといい後半のフーバーサウンドといい、全体的に非常に前のめりなノリで勢いを感じる曲。

 

04. Delete - Munky Shit (17/02/27) [End of Line]

「The Power」など上半期もエネルギッシュなリリースが絶えなかったDeleteですが、個人的にはこの曲が一番暴力的でお気に入りでした。前半の畳み掛けるような声ネタはアメリカのコメディー映画「National Lampoon's Christmas Vacation」のセリフが元になっているようです(そのシーンはこちら)。

 

05. Rebelion - Echoes (17/05/04) [Gearbox]

Linkin Park - Lost In The Echoをボーカルネタに用いた曲。最近のRawstyleではいかに「ヤバい」キックでオーディエンスを沸かせるかが勝負所の一つになっている節があると思うのですが、上半期特に衝撃を受けたのはこの曲の前半のキックかもしれません。後半のRawstyleらしからぬ爽やかなメロディも実は結構好きだったりします。

 

06. D-Sturb & Nolz - Wild Child (Official Free Festival 2017 Anthem) (17/05/24) [End of Line]

05.のEchoes含め、5~6月ごろは壮大かつ爽快感のあるRawstyleのリリースが増えて一時トレンドのようになっていました。17.07.01にオランダで開催されたFree Festival 2017のHardstyleアンセムとしても起用されたこの曲もその流行を象徴していて、エモーショナルではありますがEuphoric Hardstyleとはまた一味違う雰囲気が作られていて面白かったです。

 

07. Sub Zero Project - The Project (17/02/01) [Dirty Workz]

上半期のRawstyleを代表するヒット曲といえばこの曲だと思います。ローリングベースをいち早く取り入れたこの曲はHardstyle/Rawstyle両シーン全体における大ヒットになりました。次のリリース「Basstrain」でも成功を収めたSub Zero Projectにとってこの半年は大きな飛躍の期間になったのかもしれません。

 

08. Clockartz - Rockafella (17/05/29) [Roughstate]

アシッドサウンドが用いられ、ノイジーなベースがうねる、Roughstateからのリリースにしてはあまりにも尖りすぎているRawstyle。これを作ったのがClockartzっていうところでもまた意表を突かれました。

 

09. E-Force - Stresstest (17/04/18) [Scantraxx]

E-Forceは4月にアルバム「The Edge Of Insanity」をリリースしていました。このアルバムでは様々なアーティストとのコラボレーションが行われていたのもあり、多様なテイストのRawstyleが収録されていて非常に充実した内容だったと思います。Psystyleがトレンドになる一方でSchrantzのようなキックを取り入れていたのはかなり面白かったのですが、あまり後を追うアーティストは現れなかったようです(最近だとJack Of Sound & N-Vitral - Who You're Fucking Withがありましたが)。

 

10. Frequencerz - The Unknown (17/06/17) [Not on Label]

Frequencerzが昨年のQlimax 2016のために製作したトラックが6月ごろに満を辞してフリーで公開されました。元ネタはNick PhoenixとThomas J. Bergersenによって設立されたアメリカの音楽製作会社、Two Steps from Hellによる楽曲「Heart of Courage」。この曲は2012年のロンドン五輪などでも用いられており、悲壮感のある展開がFrequencerz自身の楽曲の特徴とマッチしていたのもあってか完成度が高く非常に美しい曲となっています。選曲の際「Frequencerz & Bass Chaserz - Renegades」とやはり迷いました。

The UnknownはFrequencerzのオフィシャルサイトよりいくつかの手順を踏むことでダウンロードすることができます。

 

 

以上おわり。手前味噌ですがハードスタイルベストテンに比べると偏りが少なく、上半期の流れがざっくりと押さえられた選曲になった気がしています。とはいえ(ハードスタイルベストテンもそうですが)10曲に絞るというのはやはり無理があるので、足りない部分に関しては毎月のリリースまとめ記事を読んでいただければということで…

色々とセンセーショナルなリリースが多く楽しめた半年間であったように思うので、下半期もそんな感じのトラックが出てくることを期待したいです。

 

上半期のハードスタイルベストテン2017をまとめた記事はこちら。

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